【2022年9月議会】多様な行政課題への対応、「住居表示案内板」の活用、「公園」空間をだれもが享受できる取り組み推進を

発言通告

1 多様な行政課題への自治体行政の対応について

(1)市役所における多様な人材が活躍できるような取り組みを推進することが重要と考えるが、本市の取り組み及びその到達点と課題はどのようか
(2)あらゆる分野でジェンダー視点に立った政策・事業が求められているが、本市・地域の災害・防災への対応・体制を作るうえで、どのような取り組みを推進していくのか。また、その到達点と課題はどのようか

2 住居表示制度による「住居表示案内板」の活用にかかわって

(1)住居表示案内板の設置にかかわる基本的な考えはどのようか
(2)設置箇所(数)、この間の設置及び撤去の状況はどのようか
(3)劣化・汚損への対応とリニューアルの考えはどのようか

3 「公園」空間をだれもが享受できる取り組みの推進を

(1)市内にある「公園」を調べ・知る機会の提供についてはどのようか
(2)「公園マップ」を作成する考えはないか

登壇しての一般質問

◆1番(武下涼議員) 皆さん、こんにちは。日本共産党蕨市議会議員団の武下 涼でございます。
 今議会においての私の一般質問のテーマは、1番目に、多様な行政課題への自治体行政の対応について、2番目に、住居表示制度による「住居表示案内板」の活用について、最後に、「公園」空間を誰もが享受できる取組の推進についての大きく3点です。
 それでは、通告に従いまして順次質問いたします。
 1点目、多様な行政課題への自治体行政の対応についてでありますが、6月議会において鈴木 智議員がジェンダー平等に向けた本市の取組の観点から一般質問を行いました。
 私からは、市役所において多様な人材が活躍できるような取組を本市がどのように進めてきたのか、また、ジェンダーの視点に立った災害・防災への対応・体制を含め、総括的にお聞きし、細かな議論をさせていただきたいと思います。
 (1)市役所における多様な人材が活躍できるような取組を推進することが重要と考えるが、本市の取組及びその到達点と課題はどのようか。
 (2)あらゆる分野でジェンダー視点に立った政策・事業が求められているが、本市・地域の災害・防災への対応・体制をつくる上でどのような取組を推進していくのか。また、その到達点と課題はどのようか、お聞きいたします。
 次に、2点目、住居表示制度による「住居表示案内板」の活用に関わってであります。
 住居表示に関する法律の中で、建物、そのほかの工作物の所有者、管理者等は、見やすい場所に住居番号を表示しなければならないとなっており、町名表示板、住居番号表示板の設置を自治体がお願いする流れとなっております。
 今回の質問の住居表示案内板というのは、訪問者が迷わずに目的地に着ける、郵便等の誤配を少なくする、消防車や救急車など、緊急車両が早く到着できるといった効果を見込んだ住居表示をより分かりやすくするために、自治体が設置する案内板のことです。
 近年、このような案内板は設置からかなりの年数が経過したものも多く、汚損、劣化も激しいものがあり、維持管理費の負担から案内板を撤去していく方針を取る自治体もあります。
 今回、住居表示案内版について市民の方からご意見、ご要望を伺う機会があったため、本市の基本的な考えをお聞きし、この件について私から提案をさせていただきたいと思います。
 (1)住居表示案内板の設置に関わる基本的な考えはどのようか。
 (2)設置箇所(数)、この間の設置及び撤去の状況はどのようか。
 (3)劣化・汚損への対応とリニューアルの考えはどのようかであります。
 最後に、3点目の「公園」空間を誰もが享受できる取組の推進をであります。
 この間、コンパクトな蕨であっても意外と知られていない施設があるなと実感する場面がありました。市外の医療機関に勤務する方からは「蕨って図書館あるの」という質問があり、また、市外のIT関連に勤務し、長く蕨に住む方と「ちびっこ広場」についてを話題にすることがありました。「あれ、ちびっこ広場って何だっけ」といった反応が返ってきたり、また、出張が多く、総合職として働く方の話ではありますが、たまにわらび公園、北町にありますが、休日に持参したお弁当を食べているとのことで、わらび公園を知った経緯を聞きますと、たまたま見つけたということでした。
 本市の都市公園数は46カ所で、ちびっこ広場は16カ所となっておりまして、蕨市公園・歩道緑地帯自主管理実施要綱によれば、ちびっこ広場も含めて広い意味での公園となりますので、62カ所の公園があることになります。
 本市の面積と人口が比較的近い東京都狛江市においては、83カ所の公園、そして、市の中央には小田急線が通っており、線を挟むとどうしてもどの地域にどういった公園があるのか把握しづらい状況があることから、また、子どもたちの居場所として、また、市民生活に潤いと安らぎを与える場として、そして、防災としては一時集合、一時避難所としての活用も含めまして、紙媒体の公園マップ、ホームページ上で閲覧できる公園マップを作成し、公園を調べ、知る機会を充実させています。
 そこで本市の状況を改めてお聞きし、市民生活に潤いや安らぎを与える役割もある公園を広く市民の方へ伝えていただきたいという思いから公園マップの作成を提案いたします。
 (1)市内にある「公園」を調べ、知る機会の提供についてはどのようか。
 (2)公園マップを作成する考えはないか。
 以上で、登壇しての質問を終わります。
    〔総務部長 登壇〕

【答弁】総務部長

◎総務部長  私からは、総務部所管のご質問にご答弁申し上げます。
 1番目、多様な行政課題への自治体行政の対応についての1点目、市役所における多様な人材が活躍できるような取組についてでありますが、本市におきましては、第2次蕨市特定事業主行動計画(後期計画)に基づき、女性職員の積極的な登用や多様な職務機会の付与、男女いずれか一方に偏らない業務配分にすることで、双方が働きやすい職場環境づくりに努めるなどの取組により女性職員の職業生活における活躍を推進してきたところであります。
 また、令和2年3月に策定した障害者活躍推進計画に基づき、現に勤務する障害を有する職員に対し、年1回、職場等の満足度に関するアンケートを実施し、職員の要望や必要な配慮等を把握することや相談窓口の設置など、障害者の職場への定着を推進するための取組により障害者である職員の活躍を推進してきたところであります。
 到達点につきましては、特定事業主行動計画では、管理的地位にある職員に占める女性職員の割合について数値目標を定め、また、障害者活躍推進計画では、障害を有する職員の実雇用率を法定雇用率以上とするといった目標を掲げるなど、それぞれの計画の中で到達点を示しております。
 課題につきましては、課長級以上の女性職員数が低い水準にあることや実雇用率の目標を安定的に達成するための新たな職域の開拓といった課題がありますが、各計画に基づいた取組を着実に進め、性別や障害の有無にかかわらず、職員一人一人がその意欲と能力に応じて活躍できる職場環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
    〔市民生活部長 登壇〕

【答弁】 市民生活部長

◎市民生活部長  私からは、市民生活部所管のご質問にご答弁申し上げます。
 初めに、1番目の多様な行政課題への自治体行政の対応についての2点目、本市・地域における災害・防災への対応・体制をつくる上でのジェンダー視点に立った取組の推進についてでありますが、東日本大震災など過去の災害において様々な意思決定過程への女性の参画が十分に確保されず、性別によるニーズの違いなどが配慮されないといった課題が生じてきたことから、近年では防災や減災、災害に強い社会の実現に向けて、特に女性の視点に立った対応が必要であるとされております。
 本市でも地域防災計画や避難所運営マニュアルにおいて避難所の運営に当たっての男女共同参画の視点を踏まえた体制の確立や、女性への暴力の予防などを目的とした生活環境への配慮について明記しているほか、災害時に参集する職員については、指定避難所ごとに最低1名は女性職員を配置するなどといった取組を進めております。
 その到達点については、今後、社会情勢やニーズによって変わってくることも想定されるため、具体的な目標は設定しておりませんが、災害時におけるジェンダーを踏まえた視点や配慮を取り入れた体制づくりと、市民へのさらなる啓発が課題であると捉えており、引き続き各種計画やマニュアルに沿って取り組むとともに、自主防災会と指定避難所、行政が協議する場として現在設置を進めている避難所運営協議会で議論を深めるなど、周知を図ってまいりたいと考えております。
 次に2番目、住居表示案内板の活用についての1点目、設置に関わる基本的な考えについてでありますが、蕨市では住居表示に関する法律に基づき、町名及び街区符号については街区表示板、各建物については住居番号板を設置して住居表示を行っておりますが、住居表示案内板は、こうした住居表示の周知や市外からの来訪者の道案内を目的として設置しております。
 次に、2点目の設置場所と数、この間の設置及び撤去の状況についてでありますが、住居表示案内板は、主に駅前や交通の要所などを中心に、現在25カ所設置しており、近年では新たな設置は行っておりませんが、令和2年度に蕨駅東西口の2カ所において板面をリニューアルいたしました。
 また、ポールや板面の腐食など、劣化の著しいもの等については撤去を進めており、令和2年度2カ所、本年度1カ所実施しております。
 3点目の劣化・汚損への対応とリニューアルの考え方についてでありますが、腐食等による倒壊の危険性などが見られれば、早急に撤去する必要があると考えておりますが、板面のリニューアル等については、錦町土地区画整理事業や駅西口再開発事業の進捗といった街区や道路の形成状況の変化の機会を捉えて施工箇所等を検討してまいりたいと考えております。
    〔都市整備部長 登壇〕

【答弁】 都市整備部長

◎都市整備部長  私からは、3番目の公園空間を誰もが享受できる取組の推進をのご質問にご答弁申し上げます。
 1点目の公園を調べ、知る機会の提供と2点目の公園マップの作成については関連がありますので、一括してお答えいたします。
 市内の公園は、市民に安らぎやレクリエーションの場を提供し、街中に季節感や潤いを与えるだけでなく、緑化による地球温暖化や都市環境の改善、また、災害時の避難場所となるなど、重要な役割を果たしております。
 市内には46の公園がありますが、多くの方にご利用いただけるように、ホームページにおいて地区ごとに公園の基本情報を掲載し、面積や住所のほか、トイレの有無及び特徴のある施設などを紹介しており、各地区の代表的な公園については写真つきで情報提供も行っております。
 また、市のガイドブックや子育て支援情報誌でも、各地区のお勧めの公園を紹介しているほか、転入手続の際や各公民館で配布している「市民のしおり」では、全ての公園の位置を地図に記載しております。
 ご提案の公園マップにつきましては、公園が市民の豊かな生活に寄与する役割を十分に発揮するために、利用者に対してより分かりやすく、幅広い情報を提供することが重要と考えますので、ホームページにも分かりやすい公園の地図を追加することや写真の掲載を増やすなど、内容の充実を検討してまいりたいと考えております。

再質問

ジェンダー視点にたった災害・防災の地域の対応体制について

◆1番(武下涼議員) それぞれご答弁ありがとうございました。通告に従って再質問させていただきます。
 1点目のところですが、こちらは(2)から再質問させていただきたいと思います。基本的な認識というのは、同じような認識を持っていまして、少し事例なども併せて紹介しながら再質問のほうに移らせていただきたいと思います。
 実は、自治体の防災体制と防災政策の質の関係について、これにつきましてジェンダーの視点から明らかにした研究がございます。東京大学の大沢真理教授が代表を務めております研究グループがありまして、全国知事会の協力も得て、2018年に実施した2017年度女性・地域・住民から見た防災災害リスク削減に関する調査ということで、1,171の市区町村から回答を得たということでありました。回答率としては64.8%ということです。
 そこでは幾つかの分析がされておりまして、例えば地方防災会議の委員に女性がいない自治体と、10%以上いる自治体の避難所運営マニュアル等の記載内容比較、これも細かく比較したそうですが、充実度に大きな差があるというものでございました。
 例えばプライバシー確保、情報伝達コミュニケーションの確保、バリアフリーなどです。あと心のケア対策であったり、妊産婦、乳児を持つ女性への支援、避難所内での託児所の設置であるとか、女性への暴力やセクハラ防止のための対策、避難所運営への女性への参画の推進、そしてLGBTへの配慮、ペット対策という項目、様々あるんですけれども、こちらの項目についての充実度が自治体によっては違うということでありました。
 防災担当と男女共同参画担当、内部の連携も、この調査によると48.3%、半数に満たなかったということでありました。
 この避難所運営に関する指針、マニュアル手引、ガイドラインの作成に関しては17.5%ぐらいしか関与していないということもそこの調査の中では明らかになっておりました。
 現状として、先ほど人事のほうの特定事業主行動計画のお話もいただきましたけれども、一般行政職における部局長、次長相当職及び課長相当職に占める女性職員の割合、こちらについては防災政策の関係の部署になるんですけれども、全国的な割合としては都道府県では8.5%、11.5%、市町村各部長、部局長、次長が8.7%、課長相当が13.6%というふうな非常に低い水準も全国的な課題だと思います。
 こうした状況は人事の課題からなかなか解決がしづらいということもあるんですが、とはいえ防災会議における女性委員の割合を高める工夫をしている自治体もありますし、また、女性の声を防災政策に反映させる仕組みを独自でつくっているところもございました。例えば女性防災モニター制度を導入しているところもございます。
 また、こういったジェンダーの視点に立ったというところで見ますと、熊本地震の応援自治体というのもございまして、現地に職員を派遣した市区町村の職員数の平均、大体31.6人、うち女性職員は平均3.4人、10.8%ではあったものの、女性職員の安全性に配慮した自治体は、配慮のない自治体よりも女性職員の派遣割合が高かったというような結果も出ております。こうした点からも女性職員の割合ですとか、ジェンダー視点に立った行動計画というのがとても重要になってくるのではないかと、そういう認識を持っております。
 そこで具体的な再質をさせていただきたいんですが、現状、防災に関わる企画、イベントなんかも女性の参加が少ない状況もあったりもします。こうしたときに実際災害が起こったときの女性への影響というのも大変大きく、そういったような指摘もされておりまして、改めて災害・防災対応というところでの防災会議、または災害・防災の地域の対応体制をどのように市として把握して、または支援の必要性をどのように考えているのか、その辺り少し考えをお示しいただけたらと思います。

◎市民生活部長  災害時における女性参画ということでご質問いただいたわけでございますが、先ほど登壇でもご説明いたしましたとおり、避難所運営マニュアルだったり、地域防災計画、こういったところへの位置づけはされておるわけなんですが、実際に避難所運営協議会、今年設置を進めているところでございますが、まだまだ少ない状況ではあります。
 しかしながら、皆様ご承知のとおり町会長さん、現在3名の女性が就任されております。この方々が避難所運営協議会のほうにも当然、ご参加のほうはいただいておるところでございます。
 やはり町会のほうでも極力、例えば副会長については最低1人は女性を置こうであったりとか、こういった取組を進めているところもございますので、こうしたところは防災担当でもあり、町会担当ではございますので、こうした部分はさらなる支援、またほかの町会にも波及するようなことで私のほうでも進めてまいりたいと考えております。
 また、蕨市における防災のイベント、総合防災演習ということになろうかと思いますけれども、こちらのほうにつきましても参加いただく方々というのは多くが町会、イコール自主防災会になるわけですが、そういった役割的なものとして女性の参加というのは少ない状況でございますので、こちらも私どもとしてもそういった町会の動きであったりとか、当然、私どもとして女性が参加しやすいであるとか、または女性が興味を持てるような、こういったものを取り組むことによって参加者数のほうを増やしていきたいなというふうに考えております。

ジェンダーと災害・防災を学べるブースを自治体として設置を

◆1番(武下涼議員) ありがとうございます。先ほどイベント等のお話もございました。総合防災演習も市の中ではかなり大きな防災の事業だと思います。こうしたあらゆる防災に関わる事業、イベントなんですけれども、周知・啓発というのはとても大事なことだなというふうに実感をしておりまして、改めてイベント会場とかにこういったジェンダーと災害・防災を学べるブースを自治体として設定するとか、配置をするとか考えていく必要があるのではないかなというふうに思っておりまして、その辺りの認識をお聞きしたいと思います。

◎市民生活部長  今申し上げましたとおり、一番大きなものとして総合防災演習ということになろうかと思うんですけれども、総合防災演習につきましては、主に校庭での実地の訓練というのが多うございますが、一方で、テント内で展示のブースというのもございまして、こちらにつきましては市役所の関係各課であったりとか、ライフライン含めた関係団体のほうがそれぞれに展示をしたいものを持ち寄ってということでやらせていただいております。
 今お話しいただいた部分につきましては、これはどこかが持ち込むというよりは私どもが独自に企画をしておくというようなイメージのものであろうかと思いますので、展示であったりとか、あと防災演習につきましては皆様にお水であったり、クラッカーであったり、あと啓発品を配るような、こういった機会もございますので、そういったものを通じて何かお知らせする場がつくれればいいかなと思っております。

地域の防災力向上の要となる自主防災組織への支援を

◆1番(武下涼議員) ありがとうございます。あらゆる機会を通じて周知・啓発のほうを強めていただきたいというふうに思います。
 それから、自主防災組織のお話もいただきました。災害対応、防災対応につきましては、こうした自主防災組織の存在も欠かせないということで、少し改めてお伺いしたいんですが、自治体によっては自主防災組織の結成の仕方というのも少し違いがあったりしまして、改めて本市の自主防災組織の特徴をお伺いしたいということです。
 いずれにしましても自主防災組織なんですが、地域の防災力向上の要となるという位置づけもありますので、本市の特徴というのをまずお伺いした上で、次の再質に移りたいと思います。

◎市民生活部長  蕨市の自主防災組織、これ繰り返しになりますが、町会イコール自主防災組織ということで、日頃からお祭りであったりとか、運動会、スポーツ大会、こういったものを通じた関係性がそのまま災害時にも活用できるということで非常に見えやすい関係であるのかなというふうには認識しております。
 また、町会につきましては、先ほど申し上げましたとおり避難所運営訓練のほう、あとは協議会のほう、今ご参加をいただいているところでございますので、継続的な活動、これをやはり支援していくというのが一番大事なのかなと。実際に私ども今、年間5万円ではございますが、各種防災に関する設備、また、消耗品等々ご購入いただいた場合には補助をお出ししているわけでございますし、そういったものを今後も引き続き支援はしていきたいなというふうには考えております。
 以上になります。

◆1番(武下涼議員) ありがとうございます。なぜ改めてお聞きしたかと言いますと、他市のホームページを見ますと、自主防災組織というようなページがございまして、そのときに自主防災組織というのがどういう組織なのかということをホームページ上で広報しているということがございます。
 改めて蕨市のホームページなどを見ますと、自主防災組織という名称が出るのは、例えば防災計画書の中で出てくるということで、ホームページ上ではなかなか出てこないということでありました。そのため改めて本市の特徴、つまり町会イコール自主防災組織ということで確認をさせていただきたかったということです。
 とはいえなかなか高齢化が進む中で、この自主防災組織をどう維持・発展させていくかということも同時に、いわゆる町会の活性化にもつながってくる課題だと思います。
 他市においては新たな自主防災組織の設立ということで、設立届を併記したりとか、そういった取組をしているんですが、とはいえ今のよさを損なわない形で展開していくということが大事だというふうには思っておりまして、ただ、改めて多くの市民の方に、町会に加入されていない方も含めまして、自主防災組織というのを蕨のホームページで周知していくということは大切なことなのではないかなと。そういうつながりの中で町会加入に結びついたりとか、そういう機会をつくっていただきたいなというふうに思っていまして、その辺りの認識をお伺いできたらと思います。

◎市民生活部長  先ほど申しましたとおり町会イコール自主防災会ということで、何よりも日々のくらしの中での町会加入というのが大事になるわけでございまして、蕨市におきましては町会長連絡協議会と協力いたしまして、案内チラシというのを昨年度完成させました。こちらにつきましては、日本語、中国語、あと英語と3カ国語で作らせていただきまして、やはり町会活動、もちろんお祭りとか面白い面も当然あるんですけれども、やはり重要な部分として防災の部分、こういったものを掲載することによってお互いの助け合いというのが町会、実際は自主防災会になるわけなんですけれども、こういったものがお互いに享受されることができるんだというような、こういったものを作成して、今現在町会のほうではそのチラシを配りながら、町会の加入募集に当たっておるようなところでございます。

避難所運営協議会をより充実した機会に

◆1番(武下涼議員) ありがとうございます。そうした取組も含めまして、市のホームページでも掲載していただきたいということを改めて要望させていただきたいと思います。
 次の再質なんですが、ただいま避難所運営協議会のお話がございました。今随時、避難所運営訓練が行われているかと思います。小学校・中学校区に協議会を設置していくということで引き続きこの訓練も継続していくというようなお話もございます。
 この協議会というのは、当然、小学校区で配置されていまして、こういった各校で、例えば協議会として避難訓練、避難所運営訓練を行ったと。それぞれに課題だったり、到達点だったり、いろいろな情報があると思うんです。そうした課題であったり、到達点だったり、共有する機会というのはとても大事な場だと思っていまして、そういった統一の共有する場というのはどのように考えていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。

◎市民生活部長  避難所運営協議会につきましては、今年度、8月あたりから一気に進めておるようなところでございます。残念ながらこの数年、コロナ禍におきまして避難所運営訓練のほうが予定を中止せざるを得なくて進んでいないような状況でございまして、本来であれば避難所運営訓練を行った上でその反省を踏まえての協議会というのを目指しておったわけなんですけれども、このコロナ禍にあって実施できなかったところについては、避難所運営協議会のほうを先行してというような形になったところもございます。
 基本的には学校の使い方であったりとか、避難の仕方であったりとか、共通する部分というのは私どものほうからご説明している関係で共通な部分です。あとは各学校における施設的なものであったりとか、そういった問題点というのは、各町会の方々から指摘されるところでもあります。
 また、学校の教員の方にもご参加いただいているわけですけれども、教員の方からも質問であったりとか、こういう改善点をということでお申出いただくような部分もございましたので、こちらにつきましては当然学校内だけで解決すべきものというのもあるんですけれども、全体の小・中学校に向けて同じ話となる可能性もございますので、今後、全ての学校を終了した暁には、私どものほうで何かしらの機会を設けて、こういった情報のほうは共有させていただきたいと思っております。

防災分野における女性職員の配置、企画立案過程への参画

◆1番(武下涼議員) ありがとうございます。防災・災害に関わって安全安心推進課の頑張りがとても重要になるというところもございますので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
 それから、こちらは要望になりますけれども、避難所運営協議会につきましても女性の参画ということを追求していただきたいなということを改めて要望いたします。
 それから、女性の参画に関わって改めて状況を伺いたいんですが、防災分野における担当課への女性の配置というのはどのような状況なのか、お聞きしたいと思います。状況によっては確保ができないということもございますし、その際はほかの自治体もそうなんですけれども、企画立案過程の参画、例えば他部署からの応援を計画的に行うとか、このように確保しております。改めて他部署との連携も含めてどのようにされているのか、お聞きしたいと思います。

◎市民生活部長  まず、私ども防災を担当しております安全安心推進課の防災危機管理係の職員といたしましては係長1名、担当者が2名、あとその上に課長がおりますけれども、今現在は全て男性ということになっております。
 基本的に女性視点をという部分ではあるんですけれども、私どものほうで女性視点を考えたときに、男性職員しかおらないわけなんですけれども、例えば以前、宮下議員さんのほうからもご紹介いただいたことがあるんですが、女性用の大型の仮設トイレ、こういったものを導入するに当たって、導入したのは男性職員でございまして、やはり昨今の災害を見ていく中で、女性のトイレ事情というのが非常に厳しいと。数が足りない、また、非常に不潔であるとか、最悪の場合には何か犯罪が起きるとか、そういった懸念もございまして女性向けの専用のものを購入した、これも男性職員が考えたことでございます。
 また、いわゆる主食の部分、アルファ米について、これ皆さんご承知かと思うんですけれども、50食を一括で作るというようなタイプのもの、お湯を入れるわけなんですけれども、各イベントであったりとか様々な機会に市民の方にお作りいただくわけなんですけれども、これつくる際に、では作りましょうといったときに、何となく女性が集まって作っていただくような、何か暗黙の性差といいますか、役割分担といいますか、こういったものがあったわけなんです。
 やはり担当としても何か解決する方法がないか、女性の負担を減らすような方策はないかということで考えまして、実は、昨年度からこの50食入りのものを取りやめまして、今後、一人一人にお配りするようなお米を配布するようにいたしました。全部の入替えはまだ何年かかかるわけなんですけれども、こちら一人一人がレトルトのパックになっておりますので、お配りしてその場でスプーンですくって食べられるようなものになります。そうすると、何となく集まって作っていた女性の負担は減るだろう。これも考えたのは男性職員でございます。
 今、こういった災害がいろいろ起きる中で、いろいろな情報はやはりありますので、女性がいなくても、男性でもいろいろなことを考えられるんだというのは1つございます。
 ただ、そうは言いましても女性ならではの視点というのも当然あろうかと思いますので、ただ、私も人事担当におりましたので、人事異動に関しましては全体のバランスを見る中での配置となりますので、男性職員しかいない現状であれば、その状態の中で最大限の配慮をしてまいりたいと考えております。

ジェンダー視点にたった人事計画の発展を

◆1番(武下涼議員) ありがとうございます。私もこの男女参画に当たっては、数だけというのは、それはそれとしてまた課題があるなというふうに思っています。それぞれの部署でどのように考えていくのかということもとても大事なことだと思っていまして、今のようなお話ですと、ゆえに、しっかり一生懸命事例を考えながら、または企画を考えながら、改善に向けて職員さんのほうで奮闘していただいているというようなお話だったと思います。
 この男女参画、女性の職員の割合につきましては、人事のほうの質問に移りますので、そこでさせていただきたいと思います。
 引き続きこうした女性参画につきましては、どうしても全体の数が少ないということから生じる問題もありますので、そうした割合をどうやってならしていくのかということも含めまして改めて防災のほうに引き続き取り組んでいただきたいということを要望いたします。
 続きまして、(1)の市役所における多様な人材が活躍できるような取組、ここに関わって再質問いたします。
 ご答弁等いただきました。先ほど特定事業主行動計画というお話もありました。こうした多様な人材の活躍につきましては、ジェンダーという視点も欠かすことはできません。本市にはそうした多様な人材の活躍等に関わっては蕨市の人財育成基本方針があったりとか、または先ほども言いましたが、蕨市の第2次の特定事業主行動計画(後期計画)があるのと、それに基づいて実施状況及び女性の職業選択に資する情報などなど、こういったことが方針であったり、計画だったり、市役所の実態に合わせて数値目標等を設定されております。
 改めてお話ししたいのですが、こうした方針の計画の策定の背景には、男女共同参画社会基本法があったりですとか、男女雇用機会均等法であったりですとか、育児介護休業法、そして、次世代育成支援対策推進法、女性の活躍推進法ということで、幾つかの法背景に自治体に対しても地方自治体がイニシアチブを取っていくということが求められているということであります。
 補足ですけれども、女性活躍推進法に関わっては、内閣府の男女共同参画局のホームページにおいては、「公務員志望必見、データで見える職場環境、女性活躍推進法見える化サイト」というものが作成されておりまして、どの自治体がどのような特定事業主行動計画を立てているのかということを一覧で把握できるデータベースが作られております。
 また、これは他の団体と類似比較ができるように、そういうコンテンツも作られておりまして、利用する方からすれば大変見やすい状況もございます。
 この行動計画について、さっき自治体のイニシアチブというお話をさせていただきましたけれども、厚生労働省の説明でもこのようになっておりまして、地方公共団体においては地域の先頭に立って、当該地域内の一般事業主をリードする行動計画を策定するとともに、積極的に女性の活躍を推進していくことが求められるとされております。
 本市の行動計画、管理的地位にある女性職員の割合の設定目標、根拠につきましては、6月議会におきまして鈴木議員の質問に答弁をしていただきました。令和7年度までに13%以上というようなお話もありまして、現状より大きな上積みが難しいという状況であったりとか、数々の状況を踏まえてこうしたものを設定して、必ずしも低い目標設定にはなっていないというふうな認識が示されたところであります。
 実態と目標設定、目標達成のバランスを考慮する関係上、現実的な数値として計画の数値となったというふうには思いますけれども、私としては、やはり蕨市としてさらにリードしていただきたいという思いがございます。
 少しパネルを用意しましたので、議長の許可を得ましたので、パネルを示しながらお話に入りたいと思います。
 こちらは統計わらびをもとに私のほうで作成をしたグラフでございます。グラフの元となるデータも含めまして人事課のほうには供用させていただきました。
 今回なぜこういったグラフとデータをまとめたかと言いますと、今回の災害対応の女性の配置も関わることもございまして、あえてまとめさせていただきました。
 先ほどご紹介しましたとおり女性活躍推進法による情報公表サイトがございまして、例えばこれがそうなんですけれども、ほかにも自治体によっては部局課への男女の配置状況が分かる資料などもございまして、インターネット上では簡単に収集できるという状況です。
 こうした情報公表は、公務員を志望される方にとっては大変重要でありますし、有意義な情報だなというふうに思っております。
 また、当該団体においては、定めた目標設定が公表されますから、志望者にとって好ましくない数値状況があれば、志望先から外されるということでもございます。
 そうした理由からも改めて蕨市においても、このジェンダーの視点を含めて多様な人材の活躍に関わる方針計画は、地域はもとより、他団体もリードしていく、そうした構えで取組を進めていただきたいと思っておりまして、こうしたグラフを作った次第でございます。
 説明に入る前に、先に状況を確認しておきたいんですが、ここで近年の状況として蕨市の試験、受験者数、男女別の推移と特徴、課題などをまず最初にお聞きしたいと思います。

◎総務部長  まず直近の職員採用試験における女性の受験者数の状況ということでございますが、事務職、技術職、保育士、保健師及び消防職を合わせました受験者数と女性の割合で申し上げますと、直近3カ年でございますが、令和元年度は受験者190名中、女性が52名で、割合が27.4%、令和2年度は受験者130名中、女性が35名で、割合が26.9%、令和3年度は受験者90名中、女性が41名で、割合が45.6%となっております。
 また、こうした状況を見ての特徴ということでございますが、年ごとに若干ばらつきはございますけれども、おおむね全体通して見ますと、技術職でありますとか、消防職における女性の受験生の割合が低い傾向が見受けられるというところでございます。
 そうした特徴を踏まえた課題ということでございまして、今申し上げました職種を中心として、そういった方々の受験者の方、少しでも増やせるようにしていく取組が課題として考えられるものと認識しております。

◆1番(武下涼議員) ありがとうございます。直近の状況などよく分かりました。
 改めてここでグラフのほうをご説明したいと思います。こちらにつきましては全体状況の女性割合ということで、2008年から2022年までの統計わらびのデータを出しまして、こういう形になっております。おおむねこれは職員全体数ということで表していまして、もう1つ全体状況の女性割合(2)というものがあります。こちらの違いとしましては、おおむね本市の全職員に占める女性職員の割合ということで大体42%とか、前回の答弁からしますと、42.3%ということで6月の議会でも答弁がありまして、大体こういった推移をしております。
 とはいえ、特定の職域の特徴もございまして、例えば先ほど言われました消防本部のお話もございますし、児童福祉課においては保育士の方もいらっしゃるということもございます。
 市立病院も職域としては特徴的に看護師の方がそもそも職種として女性の方が多いという状況も反映しているということもありまして、少し大ざっぱではございますが、改めてこういった数を引いた上で、いわゆる市役所の中の女性の職員の割合ということで先ほどの数を引いた形にはなりますけれども、やり方としてはちょっと乱暴なんですけれども、全体状況としての女性の割合ということで、先ほどは42%とか43%ということだったんですけれども、この数字を見ますと大体30%前後ということで、数にして男性は大体230か240人前後ぐらいになるかと思います。うち女性の職員というのが110人前後にざっくりと言いますとそうなります。割合としましては、やっぱり大体30%ぐらいということもございまして、先ほどの受験者割合のお話もありましたけれども、なぜか女性職員さんの採用試験の受験者の割合が少ないというところも反映しているということで、本市のこういう特徴があるのかなと思います。
 全体として57.7%、42.3%の割合ということで全職員に占めるお話が答弁としてもいただいていたんですけれども、部局別の女性職員の割合ということで、こういう形になります。先ほど言いましたとおり、健康福祉部においては女性の割合、職員の割合が80%と、75%ぐらいの推移をしていくと、この過去15年間。それから市立病院についても大体68%、67%ぐらいの女性職員の割合ということになります。
 ここで若干低いなと思いますのが総務部のほうでございます。大体20%前後推移しているということで、こういう部局別ごとに割合を出していきますと、こういう形になります。いろいろ出ているんですけれども、各課の例えば庶務課であったり、人事課であったり。
 ここでちょっとお話ししたいのは、この15年間にわたって、人事課ですとか、政策企画室のほうに割合としては非常に少ない傾向が見られております。例えば税務課のほうは、こういった上下はあるんですが、配置は割としているのかなというところもありますし、こういった傾向がやはりあるんです、部局ごとに見ますと。
 それから、市民生活部、先ほど防災担当分野における女性職員の配置ということで問題意識を述べさせていただきましたけれども、こちらにつきましても、そもそもの安全安心推進課における女性の配置というのが低いなというような状況もあります。一方で、医療保険課のほうにつきましては、最近は上昇傾向だということもあります。
 それぞれ細かく見ていきますと、特徴がやはりあります。こういった特徴をまず共有したいなということで、こういったものを作らせていただきました。
 そこでお聞きしたいということで、改めて職員、職域ごとの女性職員の割合ということでお考えをお聞きしたいと思います。
 さっき示したのは分かりやすくするためにちょっと強引ですけれども、児童福祉課の保育士等、または市立病院、消防本部、男性がほとんどを占めるということなので、分けたという形で今そうしたグラフを示させていただきました。
 そうしますと大体男性7割、女性3割ということも出すことができるんですが、この後、事例を出しますけれども、滋賀県の野洲市におきましては、採用試験の女性受験者の拡大に向けて職務、職員の魅力や女性が活躍できる職場であることを伝えるため、ホームページ等含めまして、計画もそうなんですけれども、積極的に広報活動を行うというふうにしておりまして、この職員に占める職域ごとの女性の割合、偏りについて担当部の認識を伺いたいと思います。

◎総務部長  部署によりまして女性職員の割合が異なってくるというようなことで、その辺の認識というご質問かと思いますが、まず先ほど議員のほうでもご紹介いただきましたが、職種、男女の比率で、まず事務職の場合で男女の比率ということでありますと、先ほどご案内ありました男性職員が7割程度、女性職員が3割程度と、まず全体の数として女性職員の数が少なくなっているという状況がございます。
 また、組織の観点で見ますと、係長を含めて二、三名というような小規模な係も結構ございます。そのような組織の場合には人事異動を行った結果として女性職員がどうしても配置が難しいというところもございます。
 また、そうした中ではございますが、本市の人事異動の方針におきましては、女性職員の積極的な登用を目指して、性別による固定的な役割分担の概念というのをなくしまして、積極的に職域や職務の拡大を図るという方針を立てて、毎年度人事異動に臨んでいるというところでございます。
 確かに今申し上げた職員数、女性職員の数自体がまず少ないということ、そして、規模が小さい部署が相当数あるということなど、人事配置における一定の制約というのがあるところでございますが、そういった限られた職員体制の中で職員の個々の能力や適正、こういったものを見極めながら、今後も引き続き女性職員の積極的な登用を行いまして、女性職員の割合をできる限り高めていくような考えで臨んでいきたいと考えております。

◆1番(武下涼議員) ありがとうございます。
 少し触れておきたいのを触れていませんでしたが、総務部における人事課の女性の割合ということで、残念ながらゼロというような状況であります。他市においては、こういった人事課には必ず女性職員を配置しようというふうな方針を持っているところもございますので、こういったところは十分に配慮していただきたいなということをまず要望させていただきたいと思います。
 それから、人事配置の方針につきましては先ほどご答弁いただきましたので、特定事業主行動計画について移りたいと思います。
 先ほど紹介させていただきました野洲市の例なんですけれども、人事課のほうには資料を提供させていただいております。一度見ていただきたいということもあるんですけれども、計画の対象につきましては、もちろん本市の部局というのが対象なんですけれども、この行動計画実施するに当たっては職員が対象であるということもあって、確実に実施するために誰がいつ何をするかをはっきりさせる、そういった関係もありまして、主体となる職員につきましても全職員であったり、人事課であったり、所属長であったり、子育て中の職員、育児中、休業中の職員、または子育てを行っている、そうなる予定の職員、女性職員、周囲の職員、子育て中の職員の同僚等というふうに区分を明確にしていまして具体的に説明しております。見やすさもそうなんですけれども、分かりやすいのも野洲市の特徴かと思います。
 そこで計画策定に当たっての現状の課題ということで、採用における女性の割合ですとか、勤続年数、継続勤続年数という項目を野洲市は設けております。男女による差が当然見られるわけで、実はこれ本市の計画にはない項目でもあります。
 本市の計画が定められたばかりということもございますし、また、この行動計画自体が10年間の時限立法というのも理解をしておりますが、より踏み込んだ内容にしていく必要があるんではないかなと思っております。
 例えば採用における女性の割合、職域ごとに占める女性の偏りについて項目を定めまして、また、数値目標、目標を設定するなど必要なのではないかと思いますので、認識をお聞きしたいと思います。

◎総務部長  今、滋賀県野洲市の計画のほうをご紹介いただきました。私のほうも事前に拝見させていただいて、今お話しのとおりの内容を確認したところでございます。
 本市の特定事業主行動計画につきましては、女性職員の活躍推進のためにという取組として、女性職員の採用促進を図るために採用の説明会というのを例年実施しておりまして、その中で女性職員を積極的に、先輩職員というようなことで派遣をいたしまして、その説明会にいらっしゃった、特に女性の方のご質問だとか、そういったものを女性職員が受けまして、女性の視点からの業務のやりがいでありますとか、今自分がどんな仕事をやっているかとか、来た方の疑問とか、そういうものに答えるような形での対応を今、図らせていただいておるところでございますが、今ご案内のあった具体的な女性の受験者数の数値目標というのは現状掲げていないというところでございます。
 これも今、議員のほうでご紹介ありましたが、令和7年度までの計画期間というふうなことで設定しておりまして、計画期間中の途中での見直しというのは、現時点では考えていないところでございますが、引き続きこれまでの女性職員の採用促進の取組、これを引き続き行って、また新たな取組の検討、これも今幾つかご提示ございましたが、そういったものも含めまして、次期計画策定の際には具体的な目標でありますとか、新たな取組といったものも検討してまいりたいと思っております。

◆1番(武下涼議員) ありがとうございます。
 今、ざっくり人材獲得の方針ということでお話いただいたかと思います。
 いずれにしましても採用の募集、いわゆる受験する人数が偏っているということは、何かしらメッセージが届いていないという場合もありますので、よく内部で検討していただいて、より広がるように取組を進めていただきたいと思います。
 それから、人財育成方針に関わってなんですが、これもやはりジェンダーの視点に立って多様な人材活躍ですとか、そういったものが重要な構成要素として、また、女性職員の活躍などを反映していく必要があるのかなというふうに思っております。
 とはいえ、蕨は平成24年に人財育成基本方針を定めて以降、改定等は行われていないという状況もございます。先ほど問題意識を述べましたけれども、現時点でどのような考えを持っているのか、お尋ねしたいと思います。

◎総務部長  人財育成基本方針につきましては、今お話ございましたとおり、平成24年1月の策定以来、改定は行っていないという状況にはございます。
 理由といたしましては、目指す職員像や職員に求められる能力、人材育成の取組、人材育成の推進体制といった人財育成基本方針の根幹をなす部分、これについては引き続き同様の方針で行うことを想定してきたというところでございます。
 一方で、方針の策定当初と異なる状況というのも生じてきているということで、例えばいろいろご案内ありました職員の年齢別の構成の変化、あるいは今回条例のほうも提案させていただきますが、定年の引上げの制度改正、また、いわゆる女性活躍推進法が平成27年に成立したということで、この方針策定後でございますので、そういったものによるジェンダー平等についての考え方の変化、こういったものもございまして、こうしたものを踏まえた方針の改定の必要性というのも併せて認識しているところでございます。
 したがいまして、今後、人財育成基本方針の改定を行う際には、ご指摘のジェンダー平等の視点も踏まえた取組についても検討してまいりたいと考えております。

◆1番(武下涼議員) ありがとうございます。ぜひ改定をして反映させていただきたいというふうに思います。
 この質問の最後に、市長のほうに考えをお聞きしたいと思います。
 本市の実情もこの間の議会の答弁も含めまして承知はしております。ただ、地方自治体として、蕨としても多様な人材が活躍するための重要な構成要素として、やはりジェンダーの視点であったり、女性の活躍を目指していくための条件整備というのでしょうか、やはりリードしていただきたいという思いがあります。
 とはいえ、特定の部局と課を除いた場合の職員の男女の割合は7対3という状況もございまして、職員採用数を拡大していくなども考える必要があるのではないかなと思ったりもするわけです。
 ただ、受験者に占める女性の割合が低いようであれば、思うような効果も上げることができません。この蕨の行政に携わりたいと思えるような広報活動、また、受験者にも選ばれる都市として既存の方針、計画も含めまして、その取組を発展していただきたいなというふうに強く思っておるところです。改めて市長の考えをお聞きしたいと思います。
    〔頼高英雄市長 登壇〕

◎頼高英雄 市長  多様な人材が活躍できる市役所づくりと、それはジェンダー平等の視点だったり、あるいは障害のある方々も含めて、それぞれの方々の意欲・能力、そして、いろいろな思いを形にできるような市役所運営というのは非常に大事なことだというふうに思っています。
 それはもちろん特定事業主ということで、率先して市役所が示していくという側面ももちろん大事なんですけれども、同時に、そういう取組が結果として市役所の組織の例えば活性化であったり、創意工夫の力であったり、意欲を引き出すことであったり、そして、それが市民サービスの向上なり、市政の発展にも生きていくんだという両面から、私は考えて取り組むことが必要なのではないかなというふうに思っています。
 常日頃から行政の水準を決めるいろいろな要素があるんですけれども、相当大きな部分は、その市役所の職員に負うところが非常に大きいなという点で、人材育成も含めて、市の職員に本当に意欲的に、そして、自治体の仕事というのは非常に市民生活を丸ごと支えるやりがいのある仕事でありますけれども、もちろん個々の場面場面では困難も苦労もあるわけなんですけれども、そういう原点を踏まえて、やる気、意欲を持って仕事に当たっていくということが根底としては、これは男性、女性関わらずなんですけれども、大事なのではないかなということで、新人職員等への話であったり、クロストークであったり、いろいろな機会にお話をさせていただいております。
 具体的なことは部長が答弁したとおり、今、令和7年度までの計画、これは今の第2次特定事業主行動計画、あるいは障害者活躍推進計画に基づいて、それぞれ目標に向けて取り組んでいくわけですけれども、時代時代の要請ということもありますので、それをその都度踏まえながら、結果として蕨の市役所が非常に魅力的で多様な人材が本当に活躍できているな、そして、それが市政の発展にもつながっているなという市役所づくり、これからも市長として進めていきたいというふうに思っております。
 以前も申し上げましたけれども、管理的な部分の登用という点では、今、手元に年齢ごとの職員男女比率はありませんけれども、年代が下に行くほど女性の比率は高い傾向に全体としてはあるのかなと。そして、いわゆる管理監督、管理者の比率はまだ10%という状況で、目標自身も13%と、令和7年度、まだ低いわけなんですけれども、そういう状況にとどまっていますけれども、係長職でいくと90人中36人、4割というのは非常にそれぞれの分野で女性の職員が力を発揮してきているなと。役所の組織、民間企業もそうかもしれませんけれども、係長のポジションというのは決定的に重要な部分を占めるわけです。係ごとの仕事というのがあるので、それの責任者ということになりますので、もちろん部下もいますし、そういう経験を実際に多くの女性職員も担っていただいて、意欲的に頑張ってくれていると。
 たしか今議会、環境基本計画の取組等のご質問もありましたけれども、文字どおり庁内連絡会は課長、男性だけだという状況でありましたけれども、直接担当する係長は女性の職員が先頭で頑張ってくれておりますので、そういう部分も含めてしっかりとこの計画はもちろん、時代の要請に応えられるよう頑張っていきたいなというふうに思っております。
 時代が刻々と変化していく中で率先した姿勢を示すよう頑張りたいというふうに思います。

ボロボロになった住居表示案内掲示板の有効活用の検討を

◆1番(武下涼議員) 市長の考え等、よく分かりました。
 今、国のほうでは市区町村女性参画状況を見える化マップですとか、先ほどご紹介しました女性活躍推進法見える化サイトというものが掲載されております。これ自体はとてもいいことなんですが、あくまでも数字しか出てないというところもございまして、実際個々の自治体がどういう頑張りをやっているのかということがなかなか見えてこないというものもあります。
 その意味では数値的に、蕨を除いた形で受験するという選択肢も、当然、職業選択の自由がありますから、当たり前は当たり前なんですけれども、自治体としてしっかりそういった取組を行っているんだということを広報など、改めて強めていただきたいということを要望させていただきます。
 これについては以上質問を終わらせていただきます。
 続きまして、住居表示案内掲示板についてなんですけれども、こちらにつきましては、総合案内掲示板という形で他の自治体においては活用するケースがあります。例えば防災関係、避難所を明記したりとか、付加しているんですね、情報量を。ただ、そこには市民課、戸籍課というところが関わっているということもあって、なかなか連携がしづらいという状況もあって、別の課に移すということも取り組まれております。
 今回、北町のほうの市役所通り、また、蕨高校通りをクロスするような形に案内掲示板がございまして、大変劣化が進んでいました。ただ、人の通りとか見ますと、やはり交通量も多かったりするんではないかということで、どういうふうに撤去については検討されてきたのか、改めて伺いたいと思います。

◎市民生活部長  ご紹介したとおり、やはり劣化が激しいものということで、先週、今週の台風の状況もございますので、倒壊の危険があるもの、こういったものについては優先的に撤去していくべきであろうと考えております。
 また、今この時代にこの案内表示板というのがどういった役割を持つべきなのか、こういったものについては改めて私どものほうで考え直さなければいけない時期なのかなというふうには認識しております。

公園マップの検討とホームページの改善を

◆1番(武下涼議員) ありがとうございます。
 ちょっと関連してですので、次の質問に移ります。公園空間のマップ、検討するということで、ありがとうございます。ぜひ行っていただきたいと思います。
 ただ、ホームページ上で公園施設の紹介ですとか、都市公園の紹介ということで、実はホームページ2つに分かれているというものがあります。早急にそこの分かりやすさをやっていただきたいな、改善していただきたいなと思うんですけれども、ちょっとその辺りの見解を伺いたいと思います。

◎都市整備部長  ホームページの検索がなかなかしづらいというご指摘もありましたので、実は、既に取組のほうを行いまして改善してございます。今後さらに内容の充実を図りながら、またその検索機能もより分かりやすくなるように努めていきたいなというふうに思っています。

◆1番(武下涼議員) ありがとうございます。公園マップにつきましては市民参画で作っている、例えばフォト、写真を集めたりとか、そういった取組もありますので、ぜひ参考にしていただきたいなと思います。
 最後に、この住居表示案内板にしても、公園マップにしても、ある意味この市の魅力を伝える媒体になり得るものだというふうに私は認識をしております。例えば蕨のまちづくりで言えば「さよなら私のクラマー」とか様々あるわけで、こういった様々な事業の中でどうやって横串を貫いていくかということをぜひ担当課においては検討していただきたいなということを最後に要望を申し上げまして、一般質問のほう終わらせていただきます。ありがとうございました。